賃労働・家族・福祉からの排除あるいは脱出(下)

森達也編著『あの公園のベンチには、なぜ仕切りがあるのか?ー知らぬ間に忍び寄る排除と差別の構造』に寄稿した論文です。
今岡直之 2024.02.13
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3、家族からの排除/脱出

「親と離れないと死ぬ」と感じ、実家から逃げる

 関東地方出身のCさん(10代女性)は、小3の頃から親からの暴力を受けて育った。当時、母親が離婚とともに再婚し、継父がCさんと母親に身体的暴力を振るっていた。Cさんが暴力を振るわれていても、同居する母親、姉、祖母の誰もが見て見ぬふりをし、助けなかった。小6の時に再び離婚し、暴力はそれで収まるかと思ったが、今度は母親が精神的虐待を行うようになった。「死ね」「消えろ」と毎日言われ、Cさんが口答えをすると母親が包丁を投げつけ、窓ガラスが割れたこともあった。ある時には、「姉は操り人形だけど、あなたは奴隷だからね」と言われたこともある。

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