「騙し討ち」をする福祉事務所 生活保護だと思ったら別の制度
仕事が続かないのはなぜか
今日は、数年前に支援した方の家に居候しているという友人Tさん(20代男性)から相談を受け、福祉事務所へ申請同行を行なった。
Tさんは高校卒業後、精肉会社の正社員の仕事を1年で辞めてから、派遣やアルバイトを転々としてきた。精肉会社での仕事は早朝5時に起床し、6時半には出社しなければならないのが辛かったという。Tさんは学生の頃から朝が辛く、それが一つの原因となって不登校になったくらいだった。通院していないので診断はされていないが、自律神経の異常による起立性調節障害なのかもしれない。また、朝に機嫌が悪い上司から毎日のように怒られるのが嫌だった。しかも、上司の態度は単なる指導を超えており、包丁を突きつけられたこともあった。よく1年耐えられたとTさんは言う。
その後は派遣やアルバイトに従事したが、ほとんどは長続きしなかった。Tさん自身、「カチン」ときやすく、上司や同僚とケンカになるなど、人間関係が悪化して辞めてしまうのだという。頭に来てしまう原因を聞いてみると、派遣会社の社員から「おい、派遣くん」などと上から目線で接されたり、同じ派遣社員でも現場の経験が長い人から偉そうな態度で指図されるのが嫌なのだったからだ。「長続きしない」という現象のみを捉えると、本人の忍耐のなさのせいのように見えてしまうが、よく聞いてみると、派遣の仕事において単なる駒として非人間的に扱われることに対する憤りが背景にある。